
Problem 7-14
Show that the transition element of is equivalent to that of .
( 注意 ) 原書の問題文では「transition amplitude」となっている.しかし,ここは「transition element」であろうと思うので修正した.
( 解答 ) は, 式 (7-72) より時刻 に於ける運動量 である.また は, 時刻 に於けるオブザーバブルと考えられる.すると は時間が連続した一連の量 と見做せる.従って, 問題文の前に書かれている本文の規則から,「この量の遷移要素の積分的な定義は, それに相当する演算子 及び を時間順序に従って右から左へ書いて行けば良い」.よって となる:
この結論の式 (1) を, 式 (7-96) を導いた本文の記述と同じ手順でも求めて見よう.
式 (7-91) の の代わりに を用いる.この の遷移要素は,
ただし と は交換可能, また, と も交換可能であると見做せることを利用して,「時間順に並び替えておく」ことに注意する.
式 (1) の右辺の各項を展開して行く.まず第 1 項は, , , とすると,
ここで, 式 (3-42) を利用すると,
また,
と出来る.従って, 式 (2) は次となる:
次に第 2 項を展開すると,
このとき とすると, 式 (3-42) を利用して次とすることが肝要である:
もしこれを次のように考えてしまうと, うまく結果を導くことが出来ないようなので注意する:
式 (7) を式 (6) に用いると,
及び と略記する.すると, 式 (1) は式 (5) と式 (8) から次となる:
ここで, 式 (4-23) より , また, は運動量演算子 であった.よって, 式 (9) は
すなわち の遷移要素は の遷移要素に等価であることが示された.