問題 (8-7) に解答する準備も兼ねて, 本文の式 (8-106) と式 (8-107) の導出を書いておく.
◎ 導出の準備として
まずは,「フーリエ変換」について, H.P.スウ著「フーリエ解析」の § 4.5 以降から抜粋してまとめておく.
【 A 】 如何なる関数も, 時間領域
【 B 】
【 C 】
「畳込み」( convolution ) と言う:
【 D 】 畳込みについて, 次の「周波数畳み込み定理」( frequency convolution theorem ) が成り立つ:
【 E 】 上の定理を用いると次が言える:
関数
◎ 以上の事柄を基に, 式 (8-106) を考える.
まず式 (8-85) から,
フーリエ変換 (7) は
また (B) からは次が言える:
以上のこと 及び
この2式から, 式 (8-105) のフーリエ変換として式 (8-106) が得られることが分かる:
◎ また, J.J.Sakurai :「Advanced Quantum Mechanics」 の§ 1-2 より
ラグランジアンが式 (8-105) のように
この場合の
すると,
これらをオイラー=ラグランジュ方程式 (10) に代入すると, 式 (8-107) となる: