物理一般

ローレンツ力は相対論から必然的に導出される!

前のブログ記事 ローレンツ力による電荷の運動方程式 で「ローレンツ力による電荷の運動方程式はマックスウェル方程式には含まれないらしい」と書いた.W.パウリ:「相対性理論 (上)」(ちくま学芸文庫) の§ 29 に, このことを確認できる記述...
物理一般

Bethe の「Lamb シフト」の論じ方

前の「自己エネルギー」に関連して「Lambシフト」の解説が J.J.Sakurai に書かれているので, それを引き続き記事として示しておく. Dirac 理論によると, 水素原子の \(2S_{1/2}\) 準位と \(2P_{1/2}\...
物理一般

束縛電子の自己エネルギー

ファインマンの第6講の最後には「自己エネルギー」の記述があるが, そこの式 (1.6.12) の導出などは書かれていない.より詳しい議論が J.J.Sakurai の§ 2-8 にあったので, それを書いておこう. 自己エネルギー問題(Se...
物理一般

Rayleigh 散乱 ( 光子-原子弾性散乱 )

ファインマンの第6講に出現した「Kramers-Heisenberg公式」について, J.J.Sakurai;「Advanced Quantum Mechanics」 §2.5 では その公式を適用出来る例として Rayleigh 散乱を説...
ファインマン

Feynman QED Sixth Lecture

\(\textit{Sixth Lecture}\) 放射の平衡(Equilibrium of Radiation) 系が平衡状態にある場合, 2つの状態, 例えば \(l\) 状態と \(k\) 状態に於ける 1 立方センチメートル当りの...
物理一般

Planckの輻射則

ファインマンの第6講では, プランクの黒体放射分布則の導出が述べられている.これを理解するために, J.J.Sakurai;「Advanced Quantum Mechanics」 §2.4 の「Planckの輻射則」の記述を抜粋しておく....
ファインマン

Feynman QED Fifth Lecture

\(\textit{Fifth Lecture}\) 双極子近似での選択則(Selection Rules in the Dipole Application) 双極子近似では,適切な行列要素は次のようになる: \begin{equatio...
ファインマン

Feynman QED Fourth Lecture

\(\textit{Fourth Lecture}\) 光の吸収(Absorption of Light) 摂動理論から, 時間 \(T\) の間に状態 \(k\) から状態 \(l\) へ遷移する振幅は次式で与えられる (図4-1参照):...
物理一般

Boson系波動関数の規格化が違っている?

\(N\) 個の同じBose粒子からなる系について, その波動関数の表し方が教科書によって異なっていて紛らわしく感じたので報告しておく. まず, 砂川重信 :「量子力学」第 6 章 § 1 の記述から紹介する. 量子力学的体系が, 例えば電...
ファインマン

Feynman QED Third Lecture

\(\textit{Third Lecture}\) 平面波の光子を次のポテンシャルで表現することは, 本質的には「ゲージ」の選択である.選択の自由が存在することは, パウリ方程式が量子力学的なゲージ変換に対して不変であることに起因している...
ファインマン

Feynman QED Second Lecture

\(\textit{Second Lecture}\) 量子電気力学の法則(Laws of Quantum electrodynamics) 現時点では, 正当化(弁明)することなく「量子電気力学の法則」を次のように述べておこう: 原子系が...
ファインマン

Feynman QED First Lecture

問題の解答が, 問題 9-10 で足踏みしている.それは次の問題 9-11 を再検討しているからである.再度この問題に挑戦するために, Feynman の「Quantum Electrodynamics」 本書は, 1953年にカリフォルニ...